【和訳&解説】Beyoncé - AMERIICAN REQUIEM

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Nothin' really ends

For things to stay the same, they have to change again

Hello, my old friend

You change your name, but not the ways you play pretend

American Requiem

Them big ideas (Yeah), are buried here (Yeah)

Amen

 

この世に終わりなどない

物事が同じであり続けるためには  何度も変わらなければならない(1)

久しぶり  古い友よ

その名前を変えようとも  あなたは変わらず見せかけの姿で取り繕うだけ(2)

これはアメリカの鎮魂歌

壮大なる構想が  ここに埋もれている

アーメン

 

 

It's a lot of talkin' goin' on

While I sing my song

Can you hear me?

I said, "Do you hear me?"

 

多くのお喋りが聞こえてくる

私が自分の歌を歌うと(3)

それで私の声が聞こえる?

こう言ったの  私の声を聞いてるのかって(4)

 

 

Looka there, looka there now

Looka there, looka there

Looka-looka, looka there, looka there

Looka-looka, looka there, looka there

Looka-looka, looka there, looka there (Oh)

Looka-looka, looka there, looka there (Yeah)

 

あれを見て(5)

 

 

It's a lotta chatter in here

But let me make myself clear (Oh)

Can you hear me? (Huh)

Or do you fear me? (Ow)

 

多くの雑音にあふれてる

でも  はっきりとさせておきたいことがある

私の声が聞こえる?

それとも  私の存在を恐れてるの?

 

 

Can we stand for something?

Now is the time to face the wind (Ow)

Coming in peace and love, y'all

Oh, a lot of takin' up space

Salty tears beyond my gaze

Can you stand me?

(Can you stand me? Can you stand me? Can you stand me?)

Ooh, ah

Can we stand?

(Can you stand me? Can you stand me? Can you stand me?

Can you stand me? Can you stand me? Can you stand me?)

Can you stand with me?

 

なにか立派なもののために立ち上がらない?

今こそが  向かい風を受ける時

平和と愛の精神で足を踏み入れ

多くの領域を占領した(6)

見つめる先には  塩辛い涙

私という存在に耐えられる?

なにかのために立ち上がれる?

私と一緒に  立ち上がってくれる?

 

 

Can we stand for something?

Now is the time to face the wind

Now ain't the time to pretend

Now is the time to let love in

 

なにか立派なもののために立ち上がらない?

今こそが  向かい風を受ける時

偽善を口にする時ではない

今こそ  ここに愛を迎え入れる時

 

 

Thinkin' to myself (Thinkin' to myself)

Oh, it's a lot of talkin' goin' on (Oh)

While I sing my song (Yeah)

Do you hear me when I say?

Do you hear me when I say? Ah

 

なぜだろう

多くの意見が交わされる

私が自分の歌を歌っていると

私の語りかける声が聞こえるかな?

 


Looka there, looka there
Looka, look
Looka-looka-looka-looka-looka
Looka-looka there, looka there
L-l-l-l-l-l-l-l-l-l-looka there
Oh, looka there, looka there
Looka there, looka there
(Can you stand me? Can you stand me? Can you stand me?)
L-L-L-L-L-L-L-L-L-L-L
(Can you stand me? Can you stand me? Can you stand me?)

 

あれを見て

(私に耐えられる?)

 

 

Can we stand for something?

Now is the time to face the wind (Now is the time to face the wind)

Now ain't the time to pretend

Now is the time to let love in (To let love in)

Together, can we stand?

 

なにか立派なもののために立ち上がらない?

今こそが  向かい風を受ける時

偽善を口にする時ではない

今こそ  ここに愛を迎え入れる時

ねえ  一緒に立ち上がれない?

 

 

Looka there, looka in my hand

The grandbaby of a moonshine man

Gadsden, Alabama

Got folk down in Galveston, rooted in Louisiana

Used to say I spoke too country

And the rejection came, said I wasn't country 'nough

Said I wouldn't saddle up, but

If that ain't country, tell me what is?

Plant my bare feet on solid ground for years

They don't, don't know how hard I had to fight for this

When I sang my song

 

あれを見て  そして私の手の中を覗いて

この子の祖父は密造酒を造っていた

ガズデン  アラバマ

ガルベストンにも仲間がいるし  ルーツはルイジアナに(7)

私はカントリーすぎると言われていた

かと思えば拒絶され  私はカントリーには似つかわしくないと言われた

私に乗りこなすことはできないと(8)  でも

あれがカントリーじゃないと言うなら  いったい何がそうなの?

硬い地の上に  ずっと素足で立ち続けていたというのに

彼らには  決して分からない  どれだけ私が戦ってきたのか

自分の歌を歌いながら

 


(When I sang the song of Abraham)

(When the angels guide and take my hand)

(Oh, no)

Goodbye to what has been

A pretty house that we never settled in

A funeral for fair-weather friends

I am the one to cleanse me of my Father's sins

American Requiem

Them big ideas (Yeah) are buried here (Yeah)

Amen

 

(アブラハムの歌を歌いながら)(9)

(天使たちが導き  手引いてくれるから)(10)

これまでの慣習には  さよならを告げよう

素敵な家  でも私たちが腰を据えることはなかった(11)

気分屋の友たちに最後の別れを

父祖の罪を清めるのは私(12)

これはアメリカの鎮魂歌

壮大なる構想が  ここに埋もれている

アーメン

 

Beyoncé – AMERIICAN REQUIEM Lyrics | Genius Lyrics

 

 

(1)人種差別は時代によって形を変えながら、途絶えることなく今も社会に根付いている、という意味にも解釈できる歌詞

 

(2)「古い友」とは、アメリカのことを指している、とも取れます。

 

(3)アルバム『COWBOY CARTER』のオープニングを飾るのは、ビヨンセ自身のパーソナルな体験から、カントリー音楽というジャンル、またアメリカン音楽の歴史を見つめ直し、元々は黒人が生み出したと言われる音楽のルーツを辿りつつ、悪しき習慣は捨てジャンルの垣根までもを再解釈する、そんな前代未聞の取り組みに挑むことを決意したビヨンセの確固たる意思と、その壮大なる旅路の第一歩を高らかに宣言する『アメリカン・レクイエム』と題された、こちらの楽曲。

 

アルバムリリース前のインスタグラムの投稿の中でビヨンセは、2016年にカントリー音楽界のグラミー賞といわれる、CMAアワード(カントリーミュージック協会賞)で『Lemonade』に収録の楽曲『Daddy Lessons』をパフォーマンスした時のことを暗に示して、カントリーというジャンルに傾倒したものの、保守層の多いオーディエンスに当時は「受け入れられなかった」とし、その「拒絶された」経験から『COWBOY CARTER』は誕生したと語っていました。

 

(4)この曲のメロディーは、バッファロー・スプリングフィールドの1966年の楽曲『For What It's Worth』を引用したもの

 

(5)Looka there(Looka dere)は、ルイジアナ州で話される方言のような言葉

 

(6)男性が優位とされる社会、また音楽業界で、ビヨンセは確固たる地位を築いて幅を利かせてきた、という意味

 

(7)アラバマ州ガズデンは、ビヨンセの父マシュー・ノウルズの出身地。テキサス州ガルベストンは母親のティナの故郷で、ビヨンセの母方の家系のルーツは、ルイジアナ州のバトという町にあるそう。この部分の歌詞でビヨンセは、自身のルーツは南部にあり、南部を中心に発展してきたカントリー音楽を語るに自分は相応しい存在であることを、改めて証明してみせています。

 

(8)saddle up(鞍を上げる、鞍を上げよ)は、カウボーイが馬を走らせる時の掛け声としてよく用いられる言葉。転じて「出発する、準備する」のような意味でも使われます。

 

(9)アブラハムは、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教を信仰する「啓典の民」の始祖。旧約聖書に出てくる逸話で、アブラハムは自分自身の息子を生贄として神に捧げようとしたことから、それら3つの宗教において、ゆるぎない神への信仰や忠誠心の模範として語られ「信仰の父」とも呼ばれています。

 

(10)「私は天の意志に導かれ、芸術を創造し続けるだけ」という意味。先述のアブラハムが自身の息子を生贄に捧げようとナイフを振りかざした瞬間、そこに天使たちが現れてアブラハムを制止し、神は代わりの生贄として雄羊を遣わせたのだそう。

 

(11)「素敵な家」とは、元々は黒人が生み出した音楽であるにも関わらず、現代では主に保守的な白人のファンが多いイメージを持たれる「カントリー」というジャンル、もしくは、自分たちの住む場所を故郷と呼ぶことができなかった黒人奴隷にとっての「アメリカ合衆国」を指していると解釈できます。

 

(12)ここで言う「父」とは、ビヨンセの父親のことではなく、先住民の土地を奪い、黒人を奴隷として働かせることで国を築き上げた、アメリカの建国の父(先祖)たちのことを指しています。

 

『COWBOY CARTER』を全曲【和訳&解説】

 

AMERIICAN REQUIEM

BLACKBIIRD

16 CARRIAGES

PROTECTOR

MY ROSE

SMOKE HOUR ★ WILLIE NELSON

TEXAS HOLD 'EM

BODYGUARD

DOLLY P

JOLENE

DAUGHTER

SPAGHETTII

ALLIIGATOR TEARS

SMOKE HOUR II

JUST FOR FUN

II MOST WANTED

LEVII'S JEANS

FLAMENCO

THE LINDA MARTELL SHOW

YA YA

OH LOUISIANA

DESERT EAGLE

RIIVERDANCE

II HANDS II HEAVEN

TYRANT

SWEET ★ HONEY ★ BUCKIIN'

AMEN